ポンコがね、だんだんデブになるんですね。それから、よくあまえる。そして、よく食べる。
「おまえ、そんなに食べるからデブになるんだろ」
とか、言うんだけど、聞くワケないですね。ネコですから。で、狭い所に入って、ギャーギャー呼ぶんですね。見てみると、お腹を見せてひっくりかえってる。そして、今までギャーギャーうるさかったのに、突然あまえた声になるんですね。「ウ〜ニャン、ウ〜ニャン」
どうやら、「お腹をさすれ」って言ってるらしい。
そんなある日、例によってギャーギャー鳴くものだから、行ってみると、ボクの部屋に置いてあった空のダンボール箱の中でひっくり返ってる。
仕方ないので、お腹さすってたんですね。そしたらポンコのヤツ、「ゴロゴロゴロゴロ・・・」
「かわいいヤツ」とか思いながら、さすってるんですね。「ゴロゴロゴロゴロ・・・」
そしたら、突然ポンコが動いたんですね。で、いきなりボクの手を噛むんですよ。思いっきり。「イタっ」とか言って、手を引っ込めたら、くっきり歯形が残ってやんの。
「おまえがさすれって言うから、さすってんだろうが！突然噛むなよなあ」とか言って叩こうとして中を覗くと・・・
あらあらまあ、４匹も産まれてるじゃないですか。トラネコ３匹と、シャム柄１匹。血統を守るような育て方はしてないんで、そんなのはどうでも良くて、ひたすら可愛いの。もう噛まれた怒りは忘れてる。
「ミゥミゥミゥ」の４部合唱です。
ポンコは一応母親気取りですかね、産まれたばっかりの子供を、舐めまわしながら、こちらを警戒してる。
ウチはウチで一家４人して、交代で覗くわけですよ。ポンコは「ウ〜〜〜」とか言いながら、警戒するんだけど、そんなのは気にしないで覗くの。すっかりポンコは脇役になってしまいました。
やがて、そんなポンコの怒りが爆発するんですけど、これがまた面白いんですね。
